Life is bitter

日常生活で考えたことやデザイン・写真・インテリアをはじめとした役に立ちそうな知識をまとめて記しています。

ロゴタイプをデザインするときに表現の幅を広げる12のテクニック

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VI・CI策定やブランディングにおいてロゴタイプが果たす役割は非常に大きいものです。
クライアントへ提案をする際には試行錯誤を経てアイデア展開をしていきゴールへと向かうわけですが、一番苦慮する過程と言えばアイデアを発散させて様々なパターン出しをする部分。
私はロゴタイプ制作が非常に好きではあるのですが、このパターン出しのときになかなか表現の幅を出せずにいつも苦労します。

今回は私がいつもロゴタイプを制作するときに試すことや、数々のロゴタイプを分析してどういったテクニックに分解できるかをまとめてみました。
ロゴタイプ制作で行き詰ったときやはじめてロゴタイプ制作に取り組んでみるよ、という方々の参考になれば幸いです。

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ロゴタイプを制作するとき大きく分けると、

①最初から手描きで完全オリジナルの文字を作る
②既存の書体のパスを加工してオリジナルの文字を作る

という2つの手法がありますが、今回は②の場合に関してのテクニックとなります。
世の中にある②の手法で制作されたロゴタイプは上の12のテクニック、およびその組み合わせによって成立していると個人的には仮説を立てています。それではひとつずつ詳しく解説していきましょう。

ラフ加工

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ラフ加工は粗さや手書き感、暖かみを持たせる際によく使用されるテクニックです。

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アピアランス効果の[ラフ]を使用してパスをギザギザにしたり、線を設定して鉛筆ブラシを適用することで実現することができます。
ちなみに前者の場合、コツとしては対象のオブジェクトのサイズを一旦ものすごく大きくしてから[ラフ]のパラメータを調節して、アピアランス分割をするとうまい具合にかかります。
後者の場合は線のアウトライン化とベースのオブジェクトとの一体化を忘れずに行いましょう。

幾何学形状への置換

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文字を三角や丸といった幾何学形状へ置き換えるテクニックです。
スタイリッシュな印象を与えることができます。
図形と置き換えるだけなので何をどう置き換えるかでセンスが現れますね。

切り離し

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こちらは最近のロゴタイプによく見られるテクニックです。
横線や縦線の交点で切り離すことでまた別の印象を与えることができます。

細線による装飾

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細線による装飾を施すことで繊細さや優雅さを与えるテクニックです。
私がこのテクニックを使うときは鉛筆ツールで適当に線を引いたあと、パスの[単純化]でアンカーポイントを最低限まで削減し、パスを整えて様々な線幅プロファイルを適用してみる、という流れでやっています。
こちらのテクニックも最近のロゴタイプで流行っていますね。

イメージへの置換

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文字をその単語が有する意味のイメージへ一部置き換えるテクニックです。
この「新世界」の場合「新」の左上縦線をピカピカしたモチーフへ置き換え、また「界」の上半分を世界っぽいモチーフへ置き換えています。
このテクニックは扱う単語によってはモチーフへ落とし込めることができない場合もあるので限定的なテクニックとなります。しかしながら、うまくモチーフがはまったときの訴求効果はかなり高いと思われます。

角丸加工

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角を丸めるテクニックです。
Illustrator CCの場合、ライブコーナー機能があるので非常に簡単にできるテクニックでもあります。全部あるいは一部の角を丸くするだけでだいぶ印象は柔らかくなります。

間隙の変形

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文字における間隙を変形させるテクニックです。
上の例は四角い間隙を全て正円に変えることで印象を少し変えています。
また、上述のイメージへの置換と組み合わせることで高い効果を生む場合もあります。

墨溜まりの強調

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明朝体における墨溜まりをより強調するテクニックです。
A1明朝などのやわらかい明朝体へ適用したときに高い効果を発揮します。
地道にパスを整理する必要がありますが、より洗練された印象を与えることができます。

直線化および曲線化

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極端に直線化あるいは曲線化するテクニックです。
最近のモダンなロゴタイプはこのテクニックが多く使用されている印象があります。
元となる文字をトレースするような形で作っていき、任意の部分で曲率を変えたりします。

要素の分解・変形

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文字を個別の要素に分解してさらに変形するテクニックです。
デザイン書体を味付けするときによく用いられます。
変形の仕方によって与える印象を大きく変えることができます。

ラインの整列

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横線あるいは縦線が終わる部分を整列させるテクニックです。
私は幾何形体っぽい印象を与えるときにたまに使います。

線の消失

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重要となるエレメント以外の線を消すテクニックです。
文字のアイデンティティを失わないようにどの線を消すか選ぶのが難しいですが、不思議な印象を与えることができます。また、パスを加工した際はアンカーポイントの処理を丁寧に行いましょう。

最後に

以上、ご紹介した12のテクニックとその組み合わせでアイデア展開がやや楽になるのではないかと考えております。もちろん、他にもこんなテクニックもあるぞ、というプロの方からのご意見もあると思いますが、その場合は是非共有していただきたいと思います(ロゴ制作メインで生計立てている人がそんな簡単に手の内明かさないと思うけど...)。

そして、巷に転がっているロゴタイプはどんなテクニックが使われているか注目してみるのも面白いかと思います。意外とどんな傾向があるか読めてきます。